バーやスナックの開業
必要な許可とは
バーやスナックを開業したいと考えているとき、どのような営業内容にしてどのような許可をとればいいのでしょうか。
バーやスナックの営業でお客さんに対してどういったサービスを提供するかにより、行うべき手続きは変わってきます。
ここでは、風営法に関連したバーの営業のための許可について説明していきます。
バーやスナック営業で深夜0時以降に営業をするには「深夜酒類提供飲食店営業の届出」をします。
この営業では客が主に酒や客同士の会話を楽しむことがメインとなり、ママや従業員は酒類を提供して、飲食物を提供したり客との会話が挨拶程度に留まったりするのであれば接待に当たりませんが、談笑なども含めたサービスがある場合は、深夜酒類提供飲食店営業では接待を伴う営業ができませんので従業員を雇って接待をするお店をするには風俗営業(社交飲食店)を取得して営業を開始します。
接待行為を伴うお店で開業をするには「風俗営業許可」を申請することになります。
当事務所では、風営法に詳しい経験豊富な行政書士が対応しますので、ぜひ安心してお気軽にお電話からお問い合わせください。
報酬手数料については、格安な「深夜酒類提供飲食店営業の届出」は、60.000円「風俗営業許可」は150.000円でサポートしています。
開業までの流れ
Step1 打ち合わせ
開業予定店舗での打ちあわせ時に、「深夜酒類提供飲食店営業」の各要件について説明を致します。
Step2 店内の測量・CAD図面の作成
店舗での測量をレーザー測量機を使用して測量を致します。
保健所や警察署に必要な図面(平面図、求積図、照明・音響図面など)をCADソフトで作成します。
Step3 飲食店営業許可の申請
保健所に飲食店営業許可の申請、立会いを行います。
※お客様には店舗の立会いをお願いします。
Step4 深夜酒類提供飲食店営業の申請
申請書類が整い次第、営業所を管轄する警察署の生活安全課に予約をして申請手続きを致します。
Step5 開 業
申請が完了しましたら10日後からの営業が可能です
接待行為について
接待行為について
接待行為をする場合には、風俗営業の許可が必要になりますので、ここでは、接待行為の主な例を説明します。
談笑・お酌等
特定少数の客の近くにはべり、継続して、談笑の相手となったり、酒等の飲食物を提供したりする行為は接待行為に当たる。
これに対して、お酌をしたり水割りを作るが速やかにその場を立ち去る行為、客の後方で待機し、又はカウンター内で単に客の注文に応じて酒類等を提供するだけの行為及びこれらに付随して社交儀礼上の挨拶を交わしたり、若干の世間話をしたりする程度の行為は、接待に当たらない。
ダンス等
特定の客やグループに歌やダンスやショウを鑑賞させるのは接待に当たります。
これに対して芸能人のディナーショーのように不特定多数の客に対して鑑賞させるのは接待に当たりません。
カラオケ等
特定の客の近くについてカラオケを勧めたり、歌の最中に手拍子をとる、拍手をする、ほめはやす、デュエットをする行為は接待に当たると、風営法の解釈運用基準に記載されています。
これに対して特定の客の近くにつかずに手拍子や拍手をする、単に客に頼まれてカラオケの準備をする行為は接待に当たりません。
ゲームなど
客と一緒にトランプやダーツなどゲームをする行為は接待に当たります。
これに対して客同士でゲームを行う場合は接待に当たりません。
その他
客と身体を密着させたり、手を握るなど接触する行為、口許まで差し出して食べさせる行為は接待に当たります。これに対して、社交儀礼上の握手や、酔客の介抱のために必要な限度の接触は接待に当たりません。
飲食店営業許可を取得します
バーやスナックを開業するためには、所轄の保健所に申請します。
申請後に、保健所の立ち会い検査を受け、その後1週間以内に「飲食店営業許可証」を取得できます。飲食店営業許可を取得するには、東京都では18,000円の申請料金が係ります。
※申請から許可まで飲食店営業で10日程度の審査期間がかかります。営業開始日に余裕をもってご申請ください。
申請後に、保健所の担当者から検査を受けて、基準にあっていれば許可証が交付され、飲食店の営業が開始できます。
店舗の検査時には、調理場など、必要な設備が整っている必要があります。
当事務所では、準備段階からお客様と打ち合わせを行い、迅速に許可されるようサポートいたします。
必要な要件については
保健所の担当者が申請後にお店に立ち入り調査をいたします。
下記の項目に不備がある場合には、速やかに対応して申請をします。
・調理場には原則2槽以上のシンクを備え付けること
・客席と調理場とを完全に区画すること
・調理場・トイレには手洗器を設け、消毒設備を備え付けること
・グラス・食器等を収納できる戸棚を備えること
・冷蔵設備を設け、温度計を備えること
申請に必要な書類
営業許可を取得するには、必要な書類を全て揃えてから、保健所に申請をします。
申請時には手数料として、東京都では18300円が必要です。
・営業許可申請書
・店舗の平面図
・食品衛生責任者の資格を証明するもの
(調理師免許・食品衛生責任者養成講習会受講手帳など)
・水質検査成績書(貯水槽使用水の場合)
・登記事項証明書(法人の場合のみ)
食品衛生責任者を配置
バー、スナックを開業するための資格は特に必要ありませんが、飲食物を提供する店舗には、食品衛生責任者を配置しなければならないと定められています。
調理師や栄養士としての資格を持っていれば、食品衛生管理者になることができますが、調理師や栄養士などの資格を持っていない場合には、食品衛生責任者の資格を取得する必要があります。
東京都では、飲食店営業を申請してから都内で開催している講習会で受講して資格を取得します。
深夜酒類提供飲食店の営業をするには
バーやスナックの営業で深夜0時を越えても営業している飲食店は深夜酒類提供飲食店営業の届出が必要です。
接待のないバーやスナックであれば風俗営業許可は必要ありませんが、以下に挙げる点など注意しなければ、違法営業として摘発されるおそれがあります。
接待行為の有無
接待のない営業であるとして風俗営業許可を取らなかったにもかかわらず、スタッフと客が同じ席に座り談笑やお酌をしたりゲームなどを行ったりしている場合も、違法行為として見なされる可能性があります。
違法営業として摘発されないためには、店の営業スタイルを明確にして、適切な許可や届出を行うことがとても大切です。
深夜営業に必要な要件
「深夜酒類提供飲食店営業の届出」については必要になる様々な要件が必要になります。主な要件を下記にまとめておきます。
場所に関する要件
深夜酒類提供飲食店営業では営業ができない地域が定められています。
東京都では「住居専用地域」、「住居地域」が禁止地域となっています。東京都内では主に「商業地域」や「近隣商業地域」が該当します。
物件の契約をする前に必ず確認をしてください。
構造・設備に関する要件
お店の施設の条件は以下の通りとなります。
・客室の床面積が9.5㎡以上であること
(客室が1室の場合は制限はありません)
・客室に見通しを妨げる設備(1m以上の衝立や仕切りなど)がないこと
・客室の出入り口に施錠の設備を設けないこと
・営業所内の照度を20ルクス以下としないこと
・騒音または振動を条例で定める数値以下とすること
深夜営業の申請書類
深夜酒類提供飲食店営業の届出は営業開始の10日前までに行います。
申請書類は次のとおりです。
申請書類
・深夜酒類提供飲食店営業開始届出書
・営業の方法
・営業所の平面図
・客室の求積図
・営業所の求積図
・照明・音響設備図
・申請者の住民票(本籍地の記載のもの)
・飲食店営業許可証の写し
・メニュー表、料金表
・住民票(本籍地の記載もの)
・申請者が法人の場合はさらに定款、登記事項証明書、役員全員の住民票(本籍地の記載もの)
※外国人については在留カードの写しを提出します。
「深夜酒類提供飲食店営業」については詳しくは下記からご覧ください。
風俗営業許可営業をするには
バーやスナックの営業で接待行為をするお店を開業するには、店舗を管轄する下記の警察署に風俗営業許可(社交飲食店)の申請をします。
接待行為とは、一般的なママやスタッフが特定少数のお客様の隣に座り、お酌をしたり煙草に火を付けたりすることも接待に含まれます。
このような接待行為をするお店では風俗営業(社交飲食店)の許可を取得する必要があります。
風俗営業の許可の3つの要件
風俗営業の許可を取得するためには、下記のような基準を満たしている必要があります。
営業者及び営業所の管理者が次のいずれにも該当しないこと。
法人申請の場合は役員全員が対象になります。
人に関する要件
・成年被後見人若しくは被保佐人又は破産手続き開始の決定を受けて復権を得ていない者
・1年以上の懲役若しくは禁錮の刑に処せられ、又は風営法、刑法などの一定の法律に違反して1年未満の懲役若しくは罰金の刑に処せられて、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過しない者
・ 集団的に、又は常習的に暴力的行為を行うおそれのある者
・ アルコール、麻薬、大麻、あへん又は覚せい剤の中毒者
・ 精神機能の障害により風俗営業の業務を適正に実施するに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者
・風俗営業の許可を取り消されて5年を経過しない者
・ 営業に関して成年者と同一の能力を有しない未成年者
・法人の役員、法定代理人が上記1から6までに掲げる事項に該当するとき
場所に関する要件
1.風俗営業ができない地域
第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域、第二種中高層専用地域、第一種住居地域、第二種住居地域、準住居地域では営業できません。
2.保全対象施設の制限
用途地域ごとに保全対象施設と距離の制限があります。
A.商業施設
〖学校(大学を除く)、図書館、児童福祉施設〗距離制限は50m
〖大学、病院、診療所(8床以上)〗距離制限は20m
〖第二種助産施設、診療所(7床以下)〗距離制限は10m
B.近隣商業施設
〖学校(大学を除く)、図書館、児童福祉施設〗距離制限は100m
〖大学、病院、診療所(8床以上)〗距離制限は50m
〖第二種助産施設、診療所(7床以下)〗距離制限は20m
構造・設備に関する要件
・客室の床面積は洋室16.5㎡以上とすること
(但し、客室が1室のみの場合を除く)
・客室の内部が営業所の外部から容易に見渡せないものであること
・客室の内部に見通しを妨げる設備を設けないようにすること
(間仕切りなど、高さが1m以上のもの)
・風俗環境を害する写真、広告物の設備を設けないようにする
・客室の出入口に施錠の設備を設けないようにすること
・営業所内の照度が5ルクス以下とならないような設備を有すること
・営業所の外に漏れる騒音・振動の数値が、条例の基準を超えないようにすること
基本的に上記3つの条件を確認してから許可申請できるかどうかを判断します。
どの条件が欠けていても風俗営業許可申請は出来ません。
無許可営業は2年以下の懲役若しくは200万円以下の罰金(または懲役と罰金が併せて科せられる場合もあります)。
欠格期間(許可の申請が出来ない期間)は5年間となっており、その間欠格に該当する人は風俗営業の許可申請ができません。
風俗営業許可申請の書類
申請書類や図面を作成して警察署に申請をします。
申請書類は次のとおりです。
申請書類について
・風俗営業許可申請書
・営業の方法、その2の書類
・営業所の周辺の100m以内の地図
・ビル全体の図面、使用する階の図面
・営業所の平面図
・客室・調理場の求積図
・営業所の求積図
・照明・音響設備図
・住民票(本籍地記載)
・身分証明書
・飲食店営業許可証の写し
・所有者の使用承諾書
・建物の登記事項証明書
・誓約書
・管理者の写真2枚(3✕2.4cm)
・申請者が法人の場合は、会社の履歴事項証明書、定款の写し、役員全員の住民票、身分証明書
「風俗営業許可」については詳しくは下記からご覧ください。
□ 深夜酒類提供飲食店営業の届出
60.000円(税込)
□ 飲食店営業許可+深夜酒類提供飲食店営業の届出
90.000円(税込)
□ 風俗営業許可申請
150.000円(税込)
□ 飲食店営業許可+風俗営業許可申請
180.000円(税込)
法定費用など
※ 飲食店営業手数料 18.300円
※ 風俗営業手数料 24.000円
※ 40㎡を超える場合は 800円/1㎡を追加
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